面接前に電話で院長と話した印象は悪くなく、
当日、教えてもらった
都内某所の治療院に訪れると、
そこには白衣を着た施術スタッフが数名いました。
訪問マッサージの治療院らしく、
なんの変哲もないマンションの一室が
治療院のオフィス兼待機所になっており、
さっそく案内された部屋に上がってみると、
電話で話した印象より見た目
だいぶ若い院長が私の面接をしてくれました。
聞かれた主な内容は、
・これまでの経歴
・卒業したあはきの学校のこと
・治療院での施術経験
・今後の目標や夢について
・なぜ当院を選んだのか?
・治療院での仕事内容(研修内容含)
などなど、特別どこの面接先でもありそうな内容でしたが、
やはりそこはあはきの治療院だけあって
面接以外にも「あん摩マッサージ指圧」の実技があり、
施術経験のまだ浅かった
私にとっては少々難関でした。
結果、
頑張る気持ちが伝わったからか?
採用を勝ち取ることができ、
3年間あはきの学校に通って得た資格を
ようやく活かせる所まで辿り着くことができた。
ここの治療院を探すまで、実際に訪れた
治療院の数は学校に通っていた頃を含めると、
既に30か所近くにはなっていたと思う。
せっかく掴んだ
チャンスだったから嬉しかったけど、
素直に喜べたのは「採用」の一言を貰えた時だけ。
実際の治療院の研修内容は
決して甘いものではありませんでした。
院長から言われた研修内容は、
期間に関係なく顧客から「10名の指名」を取ること!
何カ月かかっても、
この「10人」がクリアできなければ
研修は終わらない!
というもの。
今思えば、良い研修内容だったと思いますが、
10人から指名を貰うまでは、
院内にいる先輩スタッフ相手に施術をするので
これが本当に大変でした。
自分より年齢が若いスタッフ相手に
ダメ出しを貰いながら研修を受ける毎日。
実際、私が治療院に勤めた後も
新たなスタッフはたくさん入ってきましたが、
多くの人がこの研修期間中に
10人の指名を貰うことなく挫折していきました。
途中で蒸発する者、
何かしらの理由をつけて去っていくもの、
理由は様々で事実は本人にしか分かりませんが、
それぐらい経験が
浅い者にとって「施術」は簡単でない!
ということを思い知らされた研修期間でした。
全ては3年後の独立開業のために、
こんなところで、
つまづいている場合ではない!
心折れそうになった時、
何度も、そう鼓舞する自分がいました。